『しばさん』 縛りのある写真さんぽ
目次
考えたきっかけ
ぼくは写真を撮ることが好きなのですが、今後どう写真と向き合っていくか、悩んでいました。
副業で写真を販売していますが、ほとんど売れず、売れたとしても二束三文です。
野鳥撮影にハマっていますが、超望遠レンズは中古でも10万円以上する高価なもので、お父さん財布では出費が相当厳しいです。
写真というのは絵画と違って、記録することがメインの道具だと考えています。絵画は技術も必要ですし、自分の内面から滲み出る表現技法の賜物だと思っています。
それに対し写真は誰にでも撮れます。子どもにだって撮れます。しかも場合によっては大人よりうまく撮ります。そんな中多少うまく写真が撮れたからと言って、何になるのだと思っていました。
そんな飽和している世界にいて、何になるのだとも思っていました。
そんな中、ぼくは写真を撮る行為自体が好きだし、楽しいものだと感じていることに気付きました。
さんぽをしながら、自分の好きなものを撮る。うまく撮れて喜ぶ。季節の移り変わりを感じる。あとで家族の写真を見て、ほっこりする。
撮った写真を誰かに渡して喜んでくれることもありましたが、それより圧倒的に、写真を撮ること自体が楽しいと感じていました。
もっと写真を撮ること自体を、楽しんだ方がいいんじゃないか。
そう思うようになりました。
また、最近の最新カメラにも、少し嫌気が差していました。
最近のカメラはどんどん高性能になっていき、簡単に、すごい写真が撮れてしまいます。
一昔前だったら、三脚をわざわざ立てないと撮れなかった夜景写真が、手ぶれ補正機能の進化で、三脚なしで簡単に撮れてしまいます。
また、小さい野鳥の撮影も、オートフォーカス機能の進化により、ボタンを押せば、今までブレブレだった野鳥が、ピシャッとピントが合った写真が撮れます。
そもそもスマホで高画質な画像が撮れるようになっており、もはやデジカメなんて必要じゃないと思っている人も多いかと思います。
そういうのが好きな人はどんどんそういった機械を買って楽しめばいいと思いますが、ぼくは全然惹かれません。最初はすごい!と思っても、凄さは直に慣れてしまいます。そしてもっとすごいものを欲しがってしまいます。そしてお金を使っていくのです。
ぼくが写真というアウトプットよりも、その過程を重要視する理由がここにもあります。
そんな中、閃いたのが、今回の遊びです。
便利な時代に逆行して、たくさんの縛り事項(禁止事項)を自分に課し、ものすごく写真を撮りづらい状態に追い込みます。そして昔ながらの紙に印刷し、手触りを含めて写真と触れ合います。
個人で楽しむのもいいですが、フォトウォークのように、このルールで、みんなで集まって写真を撮り合えれば最高だと思います。”しば”りのある写真”さん”ぽで、『しばさん』。まずはその縛り事項を説明していきます。
『しばさん』 ルール説明
縛り事項は以下の通りです。
見ていただいてどうでしょうか、。一見してわからないところもあると思いますが、かなり制限事項が多いと感じるはずです。詳細を記載していきます。
枚数
まず記憶容量が許す限り、何百枚、何千枚と撮れてしまう、デジカメの良さを封印します。最後に小冊子に印刷することを考え、極力枚数は少なくします。その枚数は最大で32枚です。小冊子にするため、4の倍数にしておくと後々便利なので、32枚以下にするのであれば、28枚、24枚と言った4で割り切れる数にしておきます。
ポイントはできる限り低容量のSDカードを購入 しておき、連射撮影機能を使って残り32枚にしておくことです。こうすることで、フィルム写真のように、もう撮り切ってしまったら、シャッターを切れない状態にしておきます。こうすることで、好きなだけ写真が撮れるという心の甘えを断ち切ります。
ファイル形式
JPEG一択です。RAW撮影は禁止にしています。あとでRAW現像できるからというのは、心の甘えにつながります。JPEG一択で、後からの現像はなしです。あとでA4サイズに印刷するため、高画質のLサイズが良いと思います。
構図
小冊子に最後印刷するため、構図は縦と横のミックスが厳禁です。縦なら縦、横なら横で統一させます。ただ、ぼくはまだ縦写真のみにしか挑戦していません。横写真で、最後の小冊子印刷がちゃんとできるかまで検証していないため、ご注意ください。
撮影後の背面モニター確認
禁止です。バリアングルのカメラであれば、ひっくり返して画面が見えないようにしておきます。撮影後見えてしまうと、撮影行為に集中できません。一発勝負で、背面モニターでの確認はNGです。
レンズ
1本のみで、しかも単焦点だけです。ズームレンズは禁止です。
ズームレンズを使うと、構図を決める時、さらにレンズを動かすという行為が途中に挟まります。撮影に集中できないと思うため、単焦点レンズのみを使います。
露出・フォーカス
露出の決め方はオートではなく、マニュアル露出です。シャッタースピード、F値、ISO、全て1枚1枚自分で設定します。
フォーカスもオートフォーカスは禁止で、マニュアルでピント合わせを行います。
時間
これも結構大事な要素で、撮影タイムは60分で切ります。これは時間があればあるほど、まだ時間があると思って、だらだらと撮影してしまうし、長時間撮影は疲れの元で、楽しさが半減すると思っているからです。
媒体
最大32枚の撮影が終了したら、SDカードを持って、セブンイレブンに駆け込みます。本当は写真のセレクトができればいいのですが、ぼくはまだそこまで行き着いていません。
セブンイレブンのマルチコピー機を使うと、小冊子印刷ができます。32枚カラーで印刷すると、1,500円くらいかかります。千円札は使えないので、申し訳ないですが、店員さんに両替してもらいます。また32枚の小冊子撮影は10分弱印刷完了まで時間がかかるので、空いているセブンさんを使うようにします。
この小冊子印刷は、写真家の鈴木心さんのYouTubeで知りました。YouTubeをご覧いただくか、Google等で、「鈴木心 小冊子 コンビニ」等で、いろいろ引っ掛かるかと思います。
やってみた感想
ものすごく楽しいです。シンプルに。でもやはり一人でもいいですが、みんなで集まってやったら絶対楽しいと思います。もう少し企画が煮詰まったら、声かけしてイベントしてみたいと考えています。
また、一人でやり切ると、「写真集」として作り上げることの難しさを痛感します。写真の並び、順番、構成。もっと勉強したいと思いました。
横写真もできるか挑戦して、またブログに書きたいと思います。
みなさんの何か参考になれば幸いです。ありがとうございました。
以上
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