野鳥撮影が好きな理由

最近は、もっぱら野鳥撮影にハマっている。

なぜ野鳥撮影にハマるのか、少し自己分析してみたいと思う。

祖父もバードウォッチャーだった

これは最近母から聞いて、知ったのだが、ぼくの祖父はバードウォッチングをたしなんでいたらしい。

母が実家の整理をしていた時に、その時使っていた三脚が出てきたらしい。

ぼくが写真が趣味で三脚を使うので、その使い方を母が聞いてきた時に、祖父がバードウォッチングをしていたことを知った。

そういえば母方の祖父は、自然が好きだった。休日に川のゴミ拾いのボランティアに一緒に参加したこともある。

野鳥撮影に出かけると、必然的に自然と出会う。都会で暮らしていると、自然に帰りたくなる心の作用が働いているのかもしれない。

狩猟本能?

人類は、古代から獲物を狩って生きてきた。

もちろん野鳥撮影では鳥を捕獲なんてせずに、撮影するだけだが、なかなか出会えない鳥を、カメラに収めて撮影するという行為自体が、狩りをするのに似ていると感じる。

そういった点が、人類の本能をくすぐるのかもしれない。

当然、野鳥撮影するときは、野鳥にストレスを感じさせないよう、配慮をしなければならない。

急に近づいたり、巣のそばでずっと待ったりなど、鳥の生活にダメージを与えるのは極力避けなければならない。

鳥からしたら、腹の足しにもならないのに、四角い箱と長い棒がついたものをぶら下げて、何をやっているんだか・・・と、人間を小馬鹿にしていると思う。

別にいい写真が撮れなくてもいい。撮れたらラッキーぐらいで

ぼくが持っているカメラは、キヤノンのエントリー機で、値段はかなり安い価格帯のものである。

レンズは自分としては大枚を叩いて買った、超望遠の単焦点レンズだ。

今、お金を出せば、ものすごく性能のいいカメラとレンズが手に入る。

勝手に鳥の目にピントが合ってくれて、連写も1秒間に何十枚も撮れるものもある。

それにシャッターを押した少し前から勝手にカメラが録画をしてくれており、プリキャプチャー機能と言って、シャッターを押す前のコマを撮影できてたりする。

今までだったら、人間の反射神経上、鳥が動く→シャッター押す→写真が撮れる、だったので、どうしても、鳥が飛び立つ写真を撮るためには、勘で少し早めにシャッターを押しておくとかそういったことをしなければならなかった。

一方、このプリキャプチャー機能搭載のカメラを使えば、鳥が動く→シャッターを押す、でも、数秒前のコマは写真が保存しているので、まさに飛び立った幻の写真が手に入る。これは野鳥撮影に、革命をもたらしたと言う。

これにより、今まで難しかった、小鳥でちょこちょことよく動く動体も、よく撮れるようになってきた。

そしてSNSや作品として発表して、「これはすごい」となるわけだ。

だが、ぼくは少し思う。すごいというのはやがて普通になる。次なるすごいを人間は必ず求める。そうなった時、野鳥撮影の今後の”すごい”は何になるのかと。

もっと連写ができるようになったり、映像が綺麗になったりと、延長線上の世界はあるだろうが、ぼくの頭ではこれ以上の進化図は未だ描けない。

ぼくは野鳥撮影する時は上述のカメラとレンズを使う。

レンズが本当に重たく、手持ちで撮影していると、腕がパンパンになって上がらなくなる。(特に左腕)

それに、基本的にはオートフォーカスは使わず、マニュアルフォーカスを使っている。高性能カメラではないので、オートフォーカスで合わせても、鳥の小さい目にはしっかりとピントは合わない。最終的にはマニュアルで小鳥の目にピントを調整する必要が出てくる。

ファインダー越しだと、ピントが合っているかわからないので、ライブビューモードにして、モニター越しに画像を拡大してピントを合わせる。目から少し離してモニターを見るため、この時が一番腕の筋力を使う。それにそうこうしている間に、小鳥が逃げてしまうのがほとんどだ。

しかし、このプロセスを踏んだのにもかかわらず、自分としていい写真が撮れた時には、とても達成感が得られる。その時苦労して撮った写真がいい思い出になる。

ここまで考えると、野鳥撮影も、原点回帰するのではないかと考えている。もっと簡単に、もっといい絵を撮りたいではなく、昔のように、自分の手でピントを合わせ、連写も使わず1枚ずつ撮る。そんな古風なやり方に、みんな戻っていくのではないかと思う。

ぼくが言いたいのは、天邪鬼かもしれないが、高機能・高性能が必ずしも正義ではないということ。自分が楽しいように、たしなめばいいかと思う。

以上

結局後ろを向いたメジロしか撮れなかった。

でもそれでもいい。次またチャレンジすればいい。ぼくはめちゃめちゃ写真が上手なわけではない。

でも写真が好きである。

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