(119) 正しさとはなにか

問題

むかしむかし、あるところに、AさんとBさんがいました。

分かれ道があった時、
Aさんは右の道がいいと思い、
Bさんは左の道がいいと思いました。

AさんとBさん以外に、Cさん、Dさん、Eさんがいました。Cさん〜EさんはAさんかBさん、どちらかのいうことを聞こうと思っていました。

Aさんはさかんに右の道がいいと思った理由を、理路整然と、かつ自信をもった態度でプレゼンしました。またAさんはBさんよりも年上でした。

一方BさんはAさんに遠慮して、あまり自分の意見を言いませんでした。自分の中では確たる論拠があったのですが、それを言って、周りから批判されることの方を恐れたのです。

結局Aさんの意見が通り、右の道に行くことになりました。しかし右の道は危険で、なんとCさんがケガを負う惨事になりました。

Bさんは自分が思ったように、やはり右の道は危険だったなと思いました。

そして、Bさん以外の人はなぜもっと右の道は危険だから、左の道に行こうと言わなかったんだと、Bさんを責めました。いずれにせよ、Bさんはみんなから責められてしまったわけです。

このとき、Bさんは最初、どのような態度を取ればよかったと思いますか?

太郎さんの答え

Bさんはもっと自分の意見を自信を持って言えばよかったと思います。

あとからこう思っていました、と言っても、後の祭りなんだから、自分が良いと思ったことはハッキリというべきだと思います。

花子さんの答え

Bさんは悪くないと思います。Bさんは優しい人なので、なんとなく、怖くなってしまっただけだと思います。もっとAさんとか周りの人が、ちゃんと人の話を聞く姿勢を持っていれば、こんなことにならなかったと思います。Bさんは悪くないと思います。BさんはBさんのことをわかってくれる、他のお友達たちを探した方がいいと思います。

一郎さんの答え

花子さんの考え方もわかるけど、そんなにすぐに他のお友達が見つかるかな?もしかしたら見つからないかもしれないし、まずBさんは自分のことを責めないようにするのが大切だと思うな。

みんなから責められると、自分が悪かったのかって、自分で自分を責めてしまうと思うんだよね。

別にBさんが悪いわけではないし、なんとなく勇気が出なくて発言できないことで、Bさんが責められることはないと思うな。

すぐには状況は変わらないと思うけど、まずはBさんは自分で自分を責めずに、そのままのBさんでいていいことを、自分に言ってあげてほしいな。

以上

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