(120) ホイミなしで、全クリできるか
ぼくの好きなロールプレイングゲーム、ドラクエでは、主人公たちの体力(HP:ヒットポイント)を回復させる魔法たちがある。
- ホイミ:回復量30前後、消費MP(マジックポイント)3〜4
- ベホイミ:回復量60〜70、MP5〜7
- ベホマ:完全回復。MP8〜10
あと、個人単体ではなく、パーティ全体にかけられるなど範囲によって、あと複数あるが、こんなところだ。
ドラクエの世界では、モンスターと戦い、こちらが攻撃して敵を殲滅するのだが、当然モンスターたちも殴られっぱなしではなく、反撃してくる。
そこで体力(HP)が少なくなっていくのだが、0になったら死んでしまい、戦闘不能になる。
だから0になる前に体力を回復させ、またモンスターと戦っていくのだ。
もしくは町に戻り宿屋に一晩泊まると、体力は全回復するという仕組みだ。
回復魔法は便利だなと思っているが、本当にそうなのだろうか。
本当に回復呪文は便利か
よくよく考えると、最初体力が50あったとする。しかしダメージを負って、10になってしまったとしよう。
ここでベホマを唱えて完全回復し50に戻ったとしよう。しかしまたダメージを負って10になった。またベホマで50になる。
ここでもし回復魔法が使えないキャラクターだったらどうなるのだろうか。
最初50だが、ダメージで10になって、辛くも戦闘に勝利した。しかしこのまま新しい敵に会うと、全滅するかもしれない。
そうなるとプレイヤーは町に戻って宿屋に泊まるのだ。最初、回復魔法を覚えてない頃は、この、体力なくなったら町に戻って宿屋というルーティーンを繰り返して成長する。
ただ毎回宿屋に戻るのは面倒なので、途中で回復ができるホイミ系の呪文を覚えると便利なのである。
ホイミが唱えられないプレイヤーは宿屋に泊まって体力50に戻って、また旅に出かける。そして10くらいになったらまた町に戻ってくる。
どうしてもいちいち宿屋に戻らないといけない分、面倒くさいことになる。
以下が、回復呪文を使えた場合と使えなかった場合の、できる戦闘回数を図示したものである。
しかしぼくが言いたいのは回復魔法を使えた方がいいいよね、ということではない。
ゲームの世界であったらこれで効率的かもしれないが、現実世界では回復魔法は使えない方がいいというのが自論だ。
現実世界では回復しない方がいい
なぜなら、上の図の場合、確かに戦闘回数が増えて、もらえる経験値が増え、レベルが上がりやすいというのは言えると思う。
しかし見逃してはいけないことは、戦闘回数が多いということはその数だけ、受けているダメージも多くなっているのだ。
上の図の回復呪文が使えた場合、2回戦闘しており、両方とも50→10と40ずつ体力が減っているので、40×2=80のダメージを負っていることになる。
逆に回復呪文が使えない場合は、1回しか戦闘をしていないので、40のみ体力が減っている。
このようにレベルを上げることに特化すると、回復呪文を使えた方が効率的だが、それだけ自分にダメージを負ったということにもなるのだ。
ゲームの中ではキャラクターたちがモンスターから受けたダメージが、プレイヤーにも返ってくることなんてない。しかし現実世界では何かにチャレンジして失敗して落ち込んだり、心を痛めたりなど、実際の苦痛が自分に返ってくる。
現実世界ではホイミは使えないが、体力や気力を回復させるものが色々と出回っている。
カフェインやアルコール、糖分が多いジュースなど、脳を興奮させたり、エネルギーにすぐ還られる食べ物や飲み物が溢れている。
それを摂取してはいけないと言うつもりはないのだが、取り過ぎには注意しなければならない。これらを摂取すると、ホイミを唱えたように疲れが消え、また戦闘に狩り出すことができるようになる。
しかし現実の身体にダメージを負っているのは確かである。回復すればいいのではなく、まずダメージをあまり負わないようにする。そして体力がなくなったら、現実世界では宿屋ではなく家に帰って、ゆっくりと休養した方が、よほど健康的であると、ぼくは考える。
現実世界に全クリはないのだから、マイペースでやっていけばいいのかなと思う。
以上
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