(78) 子どもと遊び人

子どもは基本的に言うことを聞かない。自分のやりたいことに、実に素直である。

社会に出るとこうはいかない。お互いの利害関係があるし、嫌だというだけで周りの人が言うことを聞いてくれるかというと、そんな甘くはない。

子どもは泣いてもいいが、大人が泣くのはみっともないと言われる。

よく、言うことを聞かない子どもを見ていると、ドラクエ3の遊び人を思い出す。

彼らも基本的に主人公の勇者の言うことを聞かない。命令に従わない。

最初、遊び人をパーティに加えることなど、一切考えられなかった。勇者、戦士、僧侶、魔法使いというザ・スタンダードなパーティを組んでゲームを遊んでいた。

しかし、ゲームをクリアして何周もしていくうちに、商人や盗賊や、そして遊び人をパーティに入れて遊ぶようになった。

やはりスタンダードなだけだと、そのうち飽きてしまうのである。遊び人という不確定要素を入れた方が、旅は面白くなったりする。

また遊び人が戦闘の中で行う行動も面白い。ボーとしていたり、虫を追いかけたり、石を投げたり、行動のほぼ全てが無駄である。

でもその無駄っていうのが実に人間らしくて好きだ。効率的に進めるだけが正義となってしまったら、なんとこの世界の正義は短絡的で、面白みがないものになってしまうだろうか。

多少の贅肉は必要なのだ。弛みや遊びといった要素が人間には必要なのである。

そして子どもは遊びが仕事なのだから、遊び人みたいに自由にやったらいいのである。そして大人の方もそれを許容できるくらいの余裕を持った方がいいと思う。

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