(95) 夫婦フルタイムで、子どもを2人育てるには、無理をしなくてならない
タイトルの通りなのだが、夫婦共働きで、お互いフルタイム(9時〜17時で働くこと)かつ、子どもを2人育てるには、相当の無理をしないとやっていけない。
それを証明していきたいと思う。
条件は夫婦共働きかつフルタイム勤務、子どもが2人(保育園児1人及び小学校低学年1人とする。
また共働きでお互いフルタイムということで、働く環境は一緒である。
どちらかが時短勤務をしている場合は、実質的な働く時間が異なる。
しかし共働きフルタイムの場合、お互いの働く時間は9時〜17時で一緒であるため、働く時間が同一となる。
それでは一日のタイムスケジュールを記載していく。
1日のタイムスケジュール
朝6時30分
起床。洗濯は1日に2回回すが夜にタイマーをかけているので、朝起きた時点で、少し前に洗い終わっている。それを乾燥機に入れる。そして2回目の洗濯機をかける。
子ども(小学校)の宿題のチェックをする。
朝ご飯の支度をする。昨晩のうちにお米をセットしていたり、夜ご飯で作った味噌汁があるので、それを温めて出すか、パンを焼いて出すなど。おかずを作る余裕はない。
朝7時
子どもたちが起き、朝食タイム。ご飯orパンの後、バナナやりんごを食後にあげる。
朝7時30分
下の子(保育園児)の着替えをしたり、2回目の洗濯がこの辺で終わるので浴室乾燥機で干す。
朝8時
上の子(小学校)の見送り。ゴミの日はゴミ出し。下の子を保育園に連れていく。
しかし下の子は保育園に行くのを嫌がるため、50%の確率で近くの公園で遊ばせて気分転換させる。そして登園。
朝8時30分
家に帰ってきてリモートで仕事を開始もしくは、時差出勤して出社。洗い物はもう片方のパートナーが行ってくれる。
夜18時頃まで
仕事。出勤している場合は帰宅する。在宅の場合は19時頃まで仕事する。
19時
仕事終了もしくは帰宅。すぐさま乾燥機に干していた洗濯物(4人分)を取り出して畳む。お風呂を洗って湯を張る。明日の保育園の準備をする。(着替えのセットなど)
19時30分
夕食。パートナーが作ってくれたおいしい食事をいただく。子どもたちと少し会話ができる楽しいひととき。ただし子どもが汚したりしたら適宜対応。お茶の供給、食事の催促など。
20時〜20時30分
休憩
21時過ぎまで
子ども2人をお風呂に入れる。入りたがらなかったり、逆にずっとお風呂で遊ぶケースがあるので、臨機応変に対応する。ストレスが溜まって泣き叫ぶ夜もあるため、辛抱強く向き合う必要あり。お風呂出たら2人分の髪を乾かす。女の子で髪が長ければ10〜15分ほど髪が乾くまでかかる。また寝る前には子どもたち自分達で歯を磨いたあと、仕上げ磨きを行う。
21時30分
就寝。ほぼ確定的に一緒に寝てしまう。そして次の日の6時30分を迎える。
表にまとめると以下のようになる。
仕事の部分は青で塗ってある。
今回は子ども2人を養うというのがテーマであるため、一旦家事は除いておく(厳密にいうと子どもへの家事(洗濯や食事など)もあるため、本当は含めるべきだが)。
育児を親・大人としての責任と捉え、仕事と捉えてみる。
そうなると下のような区分けとなる。
横に並べて比較すると以下のようになる。
左:平日のタイムスケジュール、右:育児関連も仕事とカウントした場合の一覧(青は仕事)
別に子育てが嫌だとか辞めたいと思っているわけでは、決してない。
子どもたちは本当に可愛いし、愛している。子育て自体は大好きなのだけど、それにしても仕事も家事も行いながら2人の子どもを育てるのは、骨が折れるということなのだ。
上の2つの表を見ても、朝6時30分から夜の21時30分まで15時間ずっと仕事している。その間1時間の昼休憩と夕食後の30分の休憩だけだ。
これを仕事っぽく、朝8時30分から業務開始したとしよう。そこから15時間労働なので、終わるのは23時30分である。その間、昼休憩1時間と後30分だから、夕方に少し軽食を取るくらいか。
つまり子育てとそれに付随する家事、仕事をするということは、毎日終電まで働くのと同じということなのだ。
土日のタイムスケジュール
週休2日の場合、土日休みの方が多いだろう。
土日はけっこうイベントや行事に左右されがちなので、平日ほどタイムスケジュールが決まっていない。
ただ総じて7時に目覚め、そこからぼくの場合は朝ご飯までの1時間ほど、趣味の時間を持てている。そしてそれから日曜の夜までずっと家族と一緒にいることが多い。
最近は週末3時間ほど、外出して気晴らしができるようになっている。それを許してくれる家族には感謝してもしきれない。とてもいいリフレッシュになっている。
ただ、独身時代と比べてどうか。独身時代は土日は完全に自分の自由時間であったはずだ。
例えば朝7時から寝るまでの22時までの15時間×2日分=30時間が週末の自分の自由時間であったとしよう。
ぼくはさっき書いたように、朝の1時間×2日=2時間と、外出の3時間だ。足して5時間となる。これ以外は子どもと遊んだり、子どもが友達と遊ぶのを見守ったり、買い出しに行ったり、トイレ掃除やお風呂掃除、洗濯物などの家事を行なったりしている。
また学校関係のイベント・手伝いがあった場合はそれの対応をしている。平日の理論と同じとすると仕事をしているのと同じである。そうなった場合、週末の30時間のうち、5時間は自分の時間、残り25時間は仕事をしているようなものである。
25時間を2日で割ったら1日12.5時間となるため、朝8時30分から業務開始したとすると21時まで仕事をしているのと同じである。
つまり、平日は終電まで仕事をし、土日は休日出勤して21時頃まで仕事をし、休みなしという超絶ブラックワークに早変わりとなるのだ。
もちろん仕事をしている時と育児や家事をしている時の緊張感やストレスは全然違う。ただ育児・家事も大変だったりストレスを抱えることは多い。楽しい時間も多いが、うまくいかずにイライラしたりすることも多いのだ。
再三になるが、子育ては非常におもしろい。子どもに恵まれて本当に良かったと思っている。そして子どもたちや妻を愛している。
しかしそれにしては、この幸せを噛み締める代償が大きすぎるのではないかというのが、ぼくの言いたいことである。
それだったら、夫婦どちらかを時短なりにして仕事の量を減らせばいいのではと言われるかもしれない。
しかし本当にそんなにすんなりとどちらかの仕事を減らすことなど、できるのだろうか?
今の仕事がすぐ業務量を減らせるのであったらそれでいい。しかし会社が大変で、自分が時短勤務になったら会社に迷惑をかけると思うこともあるだろう。
それに外からのメンツの問題で、時短勤務をするのをはばかれるときもあるだろう。
なのでそんな、どちらかの業務量を減らすというのは、一足飛びに簡単にできる話ではない。タイミングもあるだろうし、そんな単純な話ではないはずだ。
だからといってこんなブラックな環境で何十年も働き続けるのは無理がある。いや、無理をしないと普通はやっていけない。それで体調を崩したり、嫌な仕事だがお金のためにやる仕事に、一体どれだけの価値があるというのか?
またもし自分がその生活を続けていけば、必ず自分の子どもたちは同じ道を辿る。それで本当にいいのか。
こんなつらい日常を、自分の子どもにやらせたいなんて思う親はいないはずだ。子どもにはもっと夢を持って幸せな日常を送ってほしいと思うのが、親ではないのか。
ではどうしたら、この生活は改善していけるのだろうか。もっと休みを取ることができるのだろうか。
まず自分を褒める。そして全力を出さず適度に休憩を取る
まず必要な認識が、ものすごく大変なことをやっているという自意識を持つことだ。
そしてそれができている自分たちを精一杯ねぎらい、自分たちを誇りに持つことだ。
こんな大変な生活を送りながら、子どもたちと楽しく生活を送っている。それができているということは本当にすばらしいことなのだ。
それが持つべき最初の行動である。
それができたら、休みなしでずっと働いているのだから、どこかでポイントポイントで休憩をこまめに取るように気を付けるということだ。
常に全力投球をするのではなく、少し手を抜くということである。
別にこれはサボれと言っている訳ではない。100%の力で走っていたら、すぐ息切れしてしまう。
大事なことはペースを保ち、適宜休憩を入れるということだ。それが長い距離を走る時の鉄則である。
土台、無理な話で来ているのだから、それに正面突破しようとすれば、自分が壊れてしまう。大事なことは少し距離をおき、マイペースを保つということなのだ。
以上
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