表現するならデジカメ、記録したいならスマホ
最近のスマホ写真の進化は著しい。
ぼくが学生の時は、写メといって、本当にガサガサの写真しか撮ることができなかった。
しかしその「撮れている」ことがすごくて、よくパシャパシャと撮影したものだ。ただやはり花火など極端に暗い場所だとよく撮れなかった思い出がある。
今回は進化を遂げるスマホ写真と、圧倒的アドバンテージを持っていたはずのデジタルカメラについて、その違いの話をしていきたい。
デジカメとスマホの、メリット・デメリット
1.画質面
そもそも、冒頭に出てきた写メの時代はスマートフォンではなく、フューチャーフォン、いわゆるガラケーである。
この当時の画素数としては7〜8万画素。今のデジタルカメラが2,400万画素と比べると、その差は歴然だ。
初代iPhoneが200万画素であったため、今のデジカメと比べても、デジカメの方が画質の点だと圧倒的に有利である。
しかし今やそのiPhoneも、iPhone15になると、4,800万画素にまで跳ね上がり、そこらのデジカメより高画素になってくる。
ただ、別に画素が高ければ高いほどいいというわけではない。高画素になればなるほど、1画素あたりの面積は小さくなり、ノイズが走りやすくなったり、発色が悪くなったりなど、悪いこともある。
そもそもスマホのカメラはイメージセンサーといって、光を受ける面積が小さいので、そういった意味だと、大きいイメージセンサーを搭載した、デジカメの方が画質は良くなったりもする。
ただ、光が十分にある屋外で、小さいスマホの画面で見るのであれば、スマホとデジカメで判別できる人がどれくらいいるだろうか。
iPhoneだと独特の色味やコントラストがつくため、なんとなく「スマホっぽいな」とわかる人もいるかもしれないが、記念写真を撮るのであれば、必要十分な機能を、すでにスマホカメラは搭載している。
ただ、デジカメの方が背景がボケておしゃれに見えるなどそういった効果は望めることから、おしゃれな写真を撮りたいなら、デジカメの方が分があるだろう。
2.携帯性
次に持ち運びのしやすさだが、これは圧倒的にスマホに軍配が上がる。そもそもスマホとは小さいコンピュータである。デジカメだと、撮影してそのデータを一旦パソコンに入れて、どこかに保管したり、SNSに上げたりしなければならない。
しかしスマホであれば、ネットワークに繋がっているから、すぐにSNSにアップできる。しかもコンピュータのため、画像の処理まで撮影直後にすぐに行ってくれ、一般的に人が見て綺麗だなと思う加工をしてくれる。これは、彩度を上げたり、明るくしたりなどする動作である。
同じことをデジカメでしたいのなら、ノートPCを持ち運ばないといけない。もちろん、デジカメで撮影して、スマホでSNSに上げることもできるが、スマホであればそれが1台で完結できるのは大いなる強みであろう。
重さもiPhoneが200gほどに対し、フルサイズカメラに、比較的軽い単焦点レンズを組み合わせるても、カメラ700gにレンズ150gで850gほどになり、スマホの4〜5倍の重さになる。
携帯性という意味では、圧倒的にスマホが有利だ。
デジカメの良さ
ここまでまとめるて見ると、ちょっとおしゃれに撮りたい以外であれば、もうデジカメがスマホに勝てる要素は無くなっているのではないか、というのがぼくの見解である。
ただデジカメにはデジカメの良さがある。それは表現性が豊かであるということである。
デジタルカメラは入力装置である。つまり取り入れた景色なり被写体を、データとして保存することができる機械だ。
そしてそのデータ容量はスマホとは違い大容量で保存できる。大容量ということは、色や画像の情報が盛りだくさんということだ。
それをデジカメでは「現像ソフト」というもので、かなり幅広く加工することができる。それも自分の好きなように変化させることができるので、自分の表現したい絵に、近づくことができるのだ。
この際、現像ソフトで加工できるようなデータのことを「Raw」といい、それを現像ソフトで現像するから、「Raw現像」と言ったりする。
スマホカメラも独自のアプリケーションをインストールすれば、この「Raw現像」をすることができる。だからスマホもデジカメも表現の幅という意味だと一緒のことができてしまうだが、それでもやはりPC上で大きなデータで画像処理ができる方が、表現に幅とゆとりをもたすことができる。
また、レンズを交換して、カメラから撮れる画角を変更することができるというのがデジカメのメリットでもあったのだが、最近のiPhoneでは広角・標準・望遠と変更ができるレンズがスマホに装備されており、逆にデジカメの方がレンズを交換する手間があるため、大きなメリットでも無くなってしまった気がする。
そうなるとデジカメは、本当にカメラが好きで、自分の撮りたいものを撮り、自分で画像処理をしたいという層が購入する、ある意味特殊な機器に生まれ変わっていると思う。
元々はカメラは、絵画を描くときに、それが模写できるようにと言って発明されたものだった。だから最初はいかに正確に、そして速く像を表すことができるかというのが、問題であった。
しかし今や綺麗な画像が、1秒で撮れてしまう時代である。当初のカメラが発明された時の、「正確に」「速く」という要素は、スマホの進化により完全に解決されてしまったのである。
そのため、今は「正確に」「速く」が目的ではなく、違う目的でカメラを購入する人が増えているのだと思う。それは先ほども述べた「表現手法」の一種としてだ。
ファインダーを除き、被写体と向かい合い、シャッターを切る。そしてその画像を現像して、自分のイメージ通りに作り上げる。
自分が作り上げたいものを具現化する。それがカメラの新しい使い方なのかもしれないと思う。
以上

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