正論への対処法

正論を言われるとしんどいですよね。

それはわかっているけど、できてないんだからしょうがないじゃないか、と言いたくなります。

しかし私たちはそれをなかなか言うことができません。それはなぜなのでしょうか。

言い訳をすれば楽になれます。しかしそれができなく苦しい。

その苦しみからどうすれば抜け出せるかについて、今回は書いていきたいと思います。

言い訳はカッコ悪いという固定概念

まず正論を言われて何も言い返せないことの理由に、言い訳をしてはいけないという固定概念があることが挙げられます。

いや、だってこういう理由があって・・・と言い訳をタラタラ述べるのはダメだ、美しくないという固定概念が、言い訳をするのを邪魔してしまうのです。

この「言い訳をしてはいけない」というのは日本の美学として根強く残っています。

言い訳をしてはいけない。言い訳をせず、何も文句を言わないのが美しいという日本の美学です。

それが正論を言われて対抗したいときの足枷となってしまいます。

言い訳とはなにか

ではここで、言い訳とはなにかを考えてみます。

要するに言い訳とは、なにか言われてその理由を述べるときに、自分が悪くないということを述べることだと思います。

正論を言ってきた相手としては、自分は悪くないと言いたいわけです。それを相手が拒否し、自分も悪くないと主張してくる。それは嫌だから、「言い訳を言うな」と憤慨する。

大事なことは、責任の所在を取らないことを言い訳ということです。

図1:言い訳とはなにか

正論を言いたい人の気持ち

正論を言うことは気持ちがいいことです。

何も論理の破綻もなく、絶対に良いことを言うからです。

そして正論者のタチが悪いところが、それを言うことがみんなの役に立つと思っている点です。

みんなの役に立つことを代弁して言っていると思っている手前、善意で正論を言ってくるので、対処の仕様が難しいです。

一方、正論を言う人には、相手を非難し、行動を変えたいと思っている人もいます。こういう類の人は、相手に責任があると思っています。自分は悪くない、相手が悪い、だから相手が行動を変えるべきだと思っているわけです。

回答者の気持ち

回答する人としては、自分に害のない回答であれば、すぐ答えることができます。

しかしその回答を本音のまま伝えると、自分の立場が危うくなるケースもあります。その時、答えに窮してしまうのです。

両者の意見を図に起こすと以下のとおりです。

図2:正論者と回答者の気持ち

正論者が、純粋に疑問を投げている場合、相手を非難し行動を変えたいと思っている、どちらにとっても、回答者がその回答内容に問題がないのであれば、答えてくれるでしょう。

しかし、その回答をすることで回答者の不利益が発生するのであれば、黙秘の選択を取ることになるでしょう。もしくは平謝りに徹してきますが、心の中では決してそんなことは思っていません。この場をやり過ごすためだけに、正論者の気持ち②をなだめるために、「私が悪かったです、行動を変えていきます」と嘘の回答をすることになります。回答をすることによって生じる不利益が大きすぎるので、その場で平謝りをすると言う代償を払っているわけです。

相手を非難し、行動を変えたいと思っている人への対処法

上記図2で示した中で、正論者の気持ち②、自分は悪くなく相手が悪いので、相手の行動を改めたいと思っている人へは、対処が必要です。

回答者としてその回答に問題がない場合はそのまま本音で回答できるのでよいですが、回答内容が回答者に不利益を発生させるため、回答できないという回答者の気持ち②だった場合、平謝りをすることになりかねません。

この場合、正論者②に術中にはまったも同然で、回答者としては自分は何も悪いとは思っていないのに、無理やり行動を変えさせられる羽目になります。このシチュエーションは回避しないと、回答者の立場がどんどん厳しいものになってしまいます。

ここで回答者の取るべき反応として、「私は悪くない、悪いのはあなただ」と正論者に責任を押し返すと、ケンカになってしまいます。正論者としては自分は悪くないと思っているのに、それに対し、「あなたが悪い」と言えば、正論者の気持ちを逆撫ですることになるので、さらに戦いがヒートアップしてしまいます。

最適な対処法は、まず相手の主張を認めることです。確かに相手の言っていることは一理あると。あなたのおっしゃるとおりだと、相手を認めます。これで正論者の、責任の所在は正論者にあるわけではないということを認めてあげます。これで第1関門は突破です。

残る部分、つまり行動を変えてあげるかどうかという点です。この条件を飲んでしまうと、回答者としては負荷が上がることになるため、それはしたくありません。

またよくある対処法として、正論者、回答者それぞれのメリデメを比較し、落とし所を探るという案もありますが、これはかなり労力がかかるため、良い方法だと思いますが、デイリーで使える代物ではありません。

例えば夫婦で、妻が夫に、もっと家事をして欲しいと思うとしましょう。

夫は全然家事をしてくれない。私は仕事もしているのに家事もしている。女性だからといって私だけ家事をするのはおかしい。夫にも家事をしてもらいたい。今まったく家事をしていない夫が悪いと思っているとしましょう。

これは正論者②のパターンです。自分は悪いと思っておらず、悪いのは相手であり、相手の行動を変えたいと思っているわけです。

これに対し、夫は家事をしたくないと思っているとしましょう。ここで夫が取るパターンは3つです。

1つは、嫌だと言って口論に発展するパターン。

2つ目は、本当はやりたくないけど、やりますと白旗をあげるパターン。

3つ目はお互い話しあって、最適解を見つけていくパターンです。

1〜3、どれも大変です。こんな正論を言ってくるパターンは日常にゴマンとあります。もっと気軽にサクッと解決できる策はないのでしょうか。

相手の気持ちは汲みとりつつ、できないことはできないと言う。代わりにできるところが頑張る

今のところは自分の解としてはタイトルに書いたとおりです。

もう一つ夫婦の例を挙げると、例えば夫の帰りが遅く、妻側に育児と家事の負担が重くなっている状態があるとしましょう。

妻としては夫に早く帰ってきて欲しいです。一方夫は仕事が忙しく、帰りたくても帰れない現状があります。

図3:夫婦間での例

この場合、回答者が取る行動としてよいと思うのは、

1.早くなんて帰れない。仕事が忙しいんだ!と逆ギレすることではなく、

2.わかった、早く帰ると安請け合いして、結局残業することではありません。

一番よいのは、まず相手の気持ちを汲み取ること、つまり負担をかけさせてしまい申し訳ないと謝ること。

そしてどう頑張っても正論者の要望に応えられないのであれば、それを伝えること。つまり対応できないことを伝えることです。

その代わりに、別のところで挽回する。例えば、繁忙期を乗り越えたら、家事育児をやれなかった分たくさんやるとか、忙しくなる前にやるなどが挙げられます。

回答者としても、やれない時はやれないのです。それはもう頑張っている状態にさらにムチを打つことになってしまうので、やめた方がいいです。

その代わりに余裕がある時に挽回する。それしか回答者ができる方法としてはないと思います。

今回は以上となります。

お読みいただき、ありがとうございました。

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