(61) 光とはなにか

ぼくは、写真を撮ることが趣味であるが、そこで重要な要素となってくるのが「光」である。

光がないと物は見えない。真っ暗なままだ。だから写真を撮る上で、光なくしては存在しないともいえよう。

この光とはなにかを把握することが、これから写真をやっていく上で重要だと思うので、その性質についてまとめたい。

なお、これらの情報はぼくが独学で学んだ内容のため真偽のほどはわからない。ぼくはこう理解したという備忘録として残しておきたい。

もしここは違うということがあれば、ご指摘いただけると大変助かる。その際はどういった典拠からそのようなことが言えるかも合わせて教えてもらえると大変ありがたいと思う。

光の字源

まず光とはなにかを考えていかねばなるまい。漢字で言えば、火と、人体を表す字形を組み合わせたもので、人が火を頭の上に掲げている情景らしい。そう言われるとそんな風にも見えてくる。

光という字は、火を頭の上に掲げた人の情景

物理的な側面:光とは電磁波である

次に物理的な側面から見ていこう。光とは電磁波の一種である。では電磁波とはなんだろうか。

電磁波とは電界と磁界が影響を及ぼして起こる物である。では電界と磁界とはなにか。

電界は電流がかかった際に起こるもの、磁界は電圧がかかった時に起こるものと区別があるが、要は電気が流れた時に何かしらその場に影響を及ぼすくらいで把握しておけば良い。ここまでまとめると以下のようになる。

光とは電磁波。電磁波とは電気が流れた時に発生する。

電気とはなにか

それでは次に電気とはなにか。それにはまず原子を理解しないといけない。

原子とは原子核と電子で構成されており、原子核は「+」(プラス)の電荷(ここでは簡単に+という特徴を持っているとする)、そして電子は「ー」(マイナス)の電荷を持っている。

ちなみに原子核は陽子と中性子で構成されており、陽子が+の電荷を持っているため、原子核も+の電荷となっている。

そしてこの電子が動く時に電気が流れると表現する。

電子が動くと、電気が流れる

ここまでをまとめると、電子が流れると電気が起き、電気が流れると電界や磁界が発生し、それに応じて、電磁波というものが発生し、それが光として人間が認識しているということになる。

ここまでのまとめ

電磁波の種類

電磁波というからには波のようなもので、高い波もあれば、低い波もあり、短い波もあれば、長い波もある。

色々な波長がある

そして、その波長の長さはnm(ナノメートル)という単位で表されるが(1nm=100万分の1mm)、この波の長さが大体380nm〜780nmくらいの時、人間の目は光として受容できる。これ以外の波長だと、人間の目では認識できない。

380〜500は短波長といい、人間の目では青色に見える。500〜600だと緑色、600〜780で赤色に見える。

ちなみに、1pm(ピコメートル)(1pmは1000分の1nm)以下の波長だと、ガンマ線。1pm~10nmはX線、10nm~380nmで紫外線。そして380〜780nmが光(可視光線)。1μm(マイクロメートル)(1μm=1000nm)〜100μmが赤外線。そこから1cmくらいまでがマイクロ線(レンジや携帯電話から発せられる)。そこから1mくらいが電波となっている。当然だが可視光線以外の電磁波は、目には見えない。

ここまでで光とは電気の波であることがわかる。いったん物理的な話はここで休憩して、次は、光の3つの特徴を見ていこう。この3つが写真を撮る上で非常に大事になってくるところだと思う。

光の3つの特徴

光には、

  • 向き
  • 硬さ

という3つの要素がある。

量というのはわかりやすい。要は明るいか暗いかだ。晴れの日は明るいし、雨の日は暗い。これは光の電磁波が多く降り注いでいるのか、そうではないかの違いである。

向きもわかりやすい。光はどこから差してくるのか。真上からなのか、横からなのか。

しかし、最後の硬さというのはなかなか理解し難い。硬いといっても、光は触ることができない。触ることができないのに、なぜ硬さがわかるのか。というかそもそも硬さとはなにか。

次の図を見て説明してみよう。普通だったら光が10来たとすると、対象物に当たる時そのまま10の光が当たることになる。

しかし、例えば対象物との間にカーテンのようなもので遮ったとする。すると、カーテンによって一部の光が反射するため、光の量は減る。そしてカーテンを通過することによって光が拡散され、一直線で向かっていた光が色々なところにバラバラに散ってしまう。

結果、対象物に当たる時は光の量は減っているし、色々なところに散ってしまったので、ぼやっとしたグラデーションのような形になる。

遮られると拡散し、弱くなるし、グラデーションになる

これを写真で見てみよう。左の写真が光をモロに浴びた時のもの。右の写真がカーテンで遮った時のものである。

左:光を直接受けたもの  右:カーテン(今回はティッシュ)で遮ったもの

この違いがお分かりいただけるだろうか。ボールの下に影ができているが、左はしっかりと影ができているのに対し、右は影が若干薄い。また、ボール自体にできる影も右の方が薄く、グラデーションのようになっている。

右の方が、影が薄く、柔らかい印象

なぜ右のティッシュで遮った方が、柔らかい印象になるのか。それは一旦ティッシュで拡散されたため、色々な方向に光自体も拡散し、それにより一点に集中するのではなく、まばらになったのだ。これを硬い光を柔らかくするという。

まとめ

今回は光とはなにかというテーマで、漢字の意味から、物理的な側面、そして3つの特徴ということはまとめてみた。

また、機会があったらまとめてみたいと思う。

以上

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