ウィリアム・モーテンセンの「コンツァーライト」はどういう仕組みなのか?

今回は写真の照明の話をしようと思います。

ちなみに私はカメラマンでも写真家でもなく、写真を趣味とする愛好家の一人です。専門的な知識や教育を受けたわけではなく、趣味で写真を続けている者です。

ですので内容については間違っている可能性が多分にあることをあらかじめご承知おきください。

さて、趣味で写真を勉強するうちに、「玉ちゃんのライティング話」というウェブのページを見つけました。

そこでは主にライティング(照明)について、十何話かコラム連載されていたわけですが、その中で興味を引かれる記事がありました。

それが「モーテンセンの5つのパターン」という回です。

これは、昔「ウィリアム・モーテンセン」という写真家が書いた、「PICTORIAL LIGHTING」という本で、ライティングの5つのパターンが紹介されており、それに触れられています。

コンツァーライトとは

そのライティングの5つのパターンの中で「コンツァーライト」というライティング方法が載っています。

私はこの「コンツァーライト」の意味がわからず、ずっと悩んでいました。「コンツァーライト」とは、以下のようなライティング手法です。

ちなみにここで言われている「Basic Light」とは以下のようなものです。

つまり、コンツァーライトとは、ベーシックライトからカメラだけを後ろに引いたものということになります。

そしてそもそもベーシックライトとは、カメラと照明の位置を同じにし、正面から撮る形式を言うのだと思います。

ここでよくわからなかったのが、以下の記述です。

※赤線は私がつけたもの

なぜカメラを引くと、周囲の影が強くなるのか?その理由がよくわかりませんでした。

ネットを検索しても、そもそも「コンツァーライト」のことを書いている記事が皆無で、なぜコンツァーライトにすると、周囲の影が強くなり、存在感が増すような印象となるのか、その「なぜ」に答えてくれる記事が見当たりませんでした。

そこで自分なりにその理由を検証したのがこちらのページになります。私と同じように、「玉ちゃんのライティング話」をご覧になり、コンツァーライトがなぜ影が強くなるのかの理由を知りたいと思った方の、何か参考になれば幸いです。

絵を描いてイメージしてみる

まずコンツァーライトと同じ状況を作ってみます。

最初は実際にカメラを使って、球体を撮っていたのですが、どこからが影か判然とせず、こういったリアルの世界を見ながら検証するのは難しいと感じました。

そこでKeynote上でデジタルで絵を描きながら検証してみました。こちらの方がイメージで概略を掴めるため適していると思います。

ライティングの近くから見る場合

まず下図のように正面からライティングを当てる状況を作ります。

これは何か暗闇に向かって、ライティングを当てるようなイメージをしています。

こういったライティングを当てると、一番前にあるものは明るくなりますが、後ろまでは光が当たらず、暗いままとなります。

実際は後ろにも光がこぼれ、グラデーションになると思います。

そしてこれをライティングのすぐ後ろから見るとします。

この破線は視野を表しています。そしてこれを俯瞰ではなく、正面から見た時のイメージが以下です。

光が当たっているところは明るく見えますが、端の方は真っ暗です。球体としてイメージすると以下のようになります。

このような形で光が当たっている部分は明るいが、端に行くに従って、暗くなるという形です。

これがベーシックライトで見えるイメージになるかと思います。

ライティング位置から下がって見る場合

次に、ライティング位置から後ろに下がって見る場合、つまりコンツァーライトと同じ状況を作ります。

この場合は後ろに下がる分、最初の時よりも広い視野で被写体を見ることができ、一番奥の列の被写体まで視野の中に入ってきます。

最初のパターンだと中央列までしか視野に入っていなかったのがポイントです。

そしてこれを正面から捉えた図が以下です。

こうなるとわかるように、端の黒が増えます。これはなぜかというと、後ろに下がることにより視野が広がり、一番奥の被写体まで目が届くようになるためです。

最初と次のパターンを、正面から捉えたイメージで並べてみます。

ライティングのすぐ横位置から見る(①)と比べ、下がって見た場合(②)の方が、黒の○が多いのがわかるかと思います。

これが、下がると影が強くなり、輪郭が強調される仕組みなのだと思います。

ちなみに球体で①と②をイメージすると、以下のようになるかと思います。

まとめ:下がることで、奥まで見え、それが輪郭として強調される

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

この仕組みが合っているかどうかは専門家ではないため、確たることは言えないのですが、実際にカメラを使って撮影してみたり、このようにKeynote上で思考した限り、この仕組みではないかと考えます。

もしそれは間違っているよとか、こうなんじゃないか?というコメントがありましたら、ぜひお寄せいただければと思います。

それでは今回は以上となります。

ありがとうございました。

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